自分を好きになれないキミへ②
自分が嫌い
という思いが浮かんできたら
「さっきまでの自分が嫌い」といい変えてごらん。
成長したいという勇気がわいてくるから。
『自分を好きになれないキミへ』
セラピスト石井裕之さん著
(表カバーのメッセージより)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
前回記事の続きです。
「逃げ方を学ぼう」
靴に合わせて足を変えようとしていませんか?
新しい靴は自分の足に馴染むまで時間がかかります。
重心のかけ方とか、歩き方とか、自分の癖にだんだん靴が合ってきます。
靴のご機嫌を取るように、足の方が靴に合わせるなんてことはしませんよね?
なのに、
自分の心のことになると、知らず知らずのうちに靴に足を合わせるような生き方をしてはいないでしょうか。
例えば、
職場にいるのが本当に辛い。仕事に誇りがもてない。やればやるほど自分が嫌になる。
でも、「辞めるのは逃げるようで嫌だ」と言う人がいたとします。
この人は大嫌いな職場に自分を合わせようとしているとも言うことができます。
合わない靴に血マメをつくり、骨を曲げて、いつか自分の足がフィットすると思っている。
「頑張れ」「諦めるな」といった雰囲気だけのポジティブ思考を鵜呑みにしてはいけないと思います。
大事なのは「がんばることそのもの」ではなくて「何のためにがんばるか」
世間では、「頑張る」ことばかりに注目がいきますが、同じように「逃げる」ことも必要で、両方とも何に向かって頑張るか、逃げるかが大切です。
この人とは気が合わないから逃げよう。
この仕事はしんどいから逃げよう。
いじめられているから学校から逃げよう
という言葉を
もっと明るい希望のある人間関係に向かって逃げよう。
もっと将来に繋がる、やりがいのある職場に向かって逃げよう。
自分を守ってくれる学校に向かって逃げよう。
と言い変えてみる。
もちろん我慢も必要だけど、我慢のための我慢では意味がない。
ワガママや怠けの逃げと、より良い環境に向かっての逃げを一緒にしない。
向かう先が明らかにマイナスなのにそこに向かって進みつづけることは我慢というよりむしろ怠慢です。
「自分の好きなことをやって生活できるはずがない」
という人がいますが、
好きなことをやって生活が成り立たないのに、どうして嫌いなことをやって生活が成り立つと思うのでしょうか。
「より良いことに向かって逃げる」
と考えてごらん。
逃げる自分も前向きな自分なのだと感じれるはず。
なぜ自信をなくしてしまうのか
考えてみてください。
自分の周りの人が
自分と同じくらいの仕事の出来だったら
自分と同じくらいの顔立ちやスタイルだったら
自分と同じくらいの話下手だったら
あなたは自信をなくすでしょうか。
たぶん、そんなことはないと思います。
ということは、あなた自然と周りの人と自分を比べて自分を見ているんですね。
でも、無人島に住んでいるわけじゃないので、周りと比べないことなんてできませんし、比べることで気づきがあって、自分の成長にも繋がります。
だから、
人と比べてもいいけど、それで腐っちゃいけない
ということなんです。
あなたの周りには宝物がいっぱいです
自分よりもデキる人がいてがっかりする心には、自分よりもデキない人を馬鹿にして見下す心が潜んでいます。
ですから、周りをみて自分より優れている人がいたなら、「この人から学ばせてもらおう」と考えてみましょう。
さらに、最初から優秀な人は自分がどうして優秀なのかわからないものです。
人の辛さは、その当事者にしかわからないというように、ダメな人、デキない人はそういった人の気持ちがわかったり、どうやったら克服していけるかにフォーカスして成長したりすることができます。
デキない自分は懐の大きい、伸びしろたっぷりの自分なんです。
デキる人と比べて落ち込む人は、
デキない人と自分を比べて馬鹿にする人だ。
デキる人から学ばせてもらい、
デキない人には手を貸してあげればいい。
ただそれだけのこと。
ダメな自分をダメだと思える自分、
成長したいと思っている自分を認めてあげよう。