イチロー引退会見その①
こんにちは!
ついに、イチロー選手が引退。野球ファンだけでなく、世界中の人々に衝撃が走りました。
「後悔なんてあろうはずがありません。」
早くも今年の流行語大賞になりそうな名言から始まり、約90分に及ぶ質問にとことん答えた記者会見。
言葉を選びながら話すイチローの一言一句を私達はかみしめました。
そして、一夜にしてこの会見の映像や記事が数多く発信されました。
同じ会見でも、取り上げ方、編集の仕方、解釈は様々です。私も私なりにお伝えしようと思います。
「このような形の引退に後悔はないか?」
という問いに対して、
今日のようなことが起きて…後悔なんてあるはずがない
続けて
もちろん、もっとやれたことはある。でも、結果を残すために自分なりにやってきた。それは、人より努力したとは決して言えないが、自分なりに後悔しないように積み重ね続けてきた。後悔しないためには積み重ね続けてることしかないのではないか。
といった感じの内容を答えていました。
私がふと思い出したのは、中学校時代の先生の言葉です。
「中学校生活三年間は、卒業式のためにあるんだ。」
言われたときはよく分からなかったのですが、卒業式のときに込み上げる感情は、まさに今までの自分の積み重ねによって湧いてくるものだと感じたことを思い出します。
イチロー選手も間違いなくこの日が一番の印象に残っている出来事になるだろうと話しています。
人生は現実という一つの大きな夢の世界で、死を迎えたときに夢から覚める。
という話を聞いたことがあります。
会見の後半でも話がありましたが、なにが「成功」かどうかなんて分かりません。記録や、結果は目安ではあっても、あくまで通過点の一つに過ぎず、大して重要ではありません。
目の前のこと一つ一つをこなす道中を積み重ねる。夢を叶えるための日々こそがまさに夢の真っ最中なんですね!
また、「人より努力したとは言えない」っていう所も面白いと思いました。
普通は、「自己満足してないの!周りはもっとやってるんだから」って先生や親に言われますよね?
私も、人の倍やって追いつこうって考えが結構あります。
確かに世の中競争はつきものですが、結局は、今の自分とどう向き合うかなんですね。ブレない自分がいるかどうかで随分変わってきます。
多分イチローは、周りは関係なく、自分の納得いくまでやれば後悔しない。という生き方をしているからのこの発言なんじゃないでしょうか。
以前、落合博満さんも同じようなことを言っていました。
「俺は誰よりもバットを振った。多分王さんは俺よりバットを振っていたと思う。でも、現役の頃は俺が1番バットを振っていた。」
おそらく落合選手よりもバットを振っていた人は沢山いたことでしょう。でも、本人が俺が1番と言えばそれでいい。
もしかすると、他人を相手にするより辛い道なのかもしれません。
初めの質問について書いただけで結構な量になってしまったので、続きは次回にします(笑)
世界で一番ヒットを打った人が、老いと戦い、ヒット一本を打つために努力を積み重ね、ボテボテのショートゴロを打って全力で一塁まで走り抜ける。
そして、どんなときでもイチローであり続けている。
私達は、そんなイチロー選手をみて何を思うのでしょうか。
いち野球ファンとして、私の中にも勝手にイチローの教えが存在しています。
今日も心を込めて☆
素人でも面白い!?玄人でも意外と知らない野球の話③ 守備練習編
こんにちは。
今日は守備練習についての話です。
試合で通用する守備練習は実践が一番
守備と言っても様々なことを引っくるめて守備と呼びます。
例えば、
守備位置然り
構え方然り
捕り方然り
・・・
と色々あるので、ここではアウトを一つとるまでの工程を考えていきます。
例)ランナーなしでショートゴロ
①ベンチ(監督)から指示が出る(出ない)
②バッテリーがサインを交換する。
③サイン(球種、コース、牽制など)に応じて野手が守備位置を変える。
④ピッチャーが投げる。
⑤バッターが打つ。
⑥ゴロが転がる。
⑦野手の誰が捕るか全員で判断する。
⑧ショートはボールが捕れる位置まで移動する。
(他の野手はカバーリングする)
⑨ボールを捕球する。
⑩ボールを一塁へ投げる。
(他の野手はカバーリングする)
⑪一塁手がボールを捕る。
⑫一塁手がベースを踏む。
このように、一つのアウトを取るだけでもこれだけの工程があります。
さらに、ランナーがいたり、カウントやイニング、打席のバッターのことなど、色々な要素がプラスされて一球一球考えながらプレーするのです。
野球は考える時間のあるスポーツです。
このことを考えれば、いかに実践が大事かが分かると思います。
技術指導の間違いあれこれ
とはいっても、実際の試合や実践練習は、場所も人数も時間も多く必要です。
ですから、貴重な実践に備えるために個人での技術練習は欠かせません。
ここからはよく言われる指導の間違いを挙げていきます。
1.ゴロを捕るときは腰を落として姿勢をなるべく低くしろ
メリット
・トンネル(股の間をボールが通過すること)の穴を小さくできる。
・目線がボールに近づいてよく見える。
デメリット
・姿勢がずっと低いままだと走り難い。
・捕球の直前に姿勢を下げると目線がブレる。
ボールを捕るためには
ボールが捕りやすい位置に早く辿りついてグローブにボールを納める動作をします。
もっと簡単に言えば
いかにボールに追いついてグローブを出すか
です。
それを踏まえて、私が提案するのは
一番早く動ける自然な体制で早くボールに向かい、グローブを出したら自然と姿勢が低くなればよい。
と教えます。
姿勢云々より、捕球ができることが大前提ですので、グローブをなるべく早く出して余裕を持って捕球しましょう。
以下の動画では、ゴールデングラブ賞を幾度も取った元中日の二遊間、荒木選手、井端選手もグローブを早めに出して準備する点について触れています。(姿勢を低くとは特に言っていません。)
"【プロの技術・理論・練習】守備聖書 井端・荒木" を YouTube で見る
https://youtu.be/zUZahCM4sb4
・ボールの正面に入れ
これについては近年、間違いだという認識がだいぶ広まっています。
デメリット
・横から見た方がバウンドが見やすい。
・正面に入ることが優先されてしまい、グローブを出すのが遅れる。
・捕球をあきらめて始めから体に当てにいきがちになる。
・目線がブレないように走れ
これも「いかにボールに追いついてグローブを出すか」
という点から外れています。
特に外野手は走りながら目線がブレると見にくくなりますが、逆に言えば、早くボールまで走ってその後ゆっくり走ればいいと思います。
また、フィギュアスケートの選手はあれだけ高速でスピンしても目が回らないそうです。ですから、走りながら捕ることも訓練です。
まとめ
今は誰でも調べればプロの選手など、本物の理論を知ることができて素晴らしいですね。
ここで挙げた動画でさえ、人それぞれ考え方に違いがあります。
なので、自分たちでアドバイスを上手に受け取って、試行錯誤を繰り返しながら、ゴールのないゴールを目指して日々練習するんですね。
正し、大元を忘れてはいけません。
ボールを捕るためにはボールが来る所(捕りやすい所)に早く行き、グローブを出すこと
そのための試行錯誤をすれば、どんな練習でも〇なのではないでしょうか。
素人でも面白い!?玄人でも意外と知らない野球の話② 投げ方編
こんにちは。
今回は「投げる」をテーマに書いていきます。
野球のしている人はもちろん。やっていない人も「投げる」ことを考えたことは必ずあると思います。
特に小さいお子さんがいる親は子どもに投げ方を教えるときがいつか来ます。
楽しく 簡単に いい球を投げられるコツを考えていきましょう!
いい球を投げるには
遠くに、速い球を投げる(=いい球を投げる)ためにはどうすればいいか?
それは、ボールに大きな力を伝えることです。
では、どうやってボールに力を伝えるか?
投げるのは手なので、腕→手→指先→ボールに順を追ってパワーを伝えること。
ここまでは納得できますよね!?
さらに、腕を力強く振るためには下半身(足腰)を使います。
元プロ野球選手の桑田真澄さんや工藤公康さん等、沢山の方が下半身で投げる方法を分かりやすく教えてくれている動画が検索すれば見つかると思います。
(但し、子ども向けでもあくまで少年野球経験者の上達方法です。)
ここで注意したいのは、足を高く上げて投げるのは間違いだということです。
厳密に言うと、足を高く上げてピッチャーのように投げるのはかなりの高等技術がいるのでおススメしません。
投手投げは、ピッチャープレートから足を離してはいけない条件で編みだされた特殊な投げ方だからです。
外野手だって、砲丸投げ、やり投げの選手だって足を高く上げていません。
助走をつけて勢いをつけて投げる方が力が入るからです。
練習方法①勢いのつける
助走をつけて投げる方法は効果的です。
経験者には、思いっきり助走をつけていい球を投げた感覚を体に覚えさせることはとてもいい練習です。
陸上の短距離選手がゴムで引っ張ってもらいながら走る練習をしているのと似ていますね。
長い距離を走らないで勢いをつけるには、ジャンプして着地の勢いを使う練習がステップ②といったところでしょうか?キャッチャーみたいに投げるやつです。これができると体重移動がうまくなり、バッティングも良くなります。
素人や子どもは、カニさんステップ(横ステップ)をして投げると結構うまくいきます。
それでも難しい場合は、砲丸投げの選手になったつもりで足を肩幅より少し広く開いて立ち、後ろから前へ体重を移動させるだけでもいいです。
要は、ボールに大きな力を伝えるため、力強く腕が振れるようになれば何でもいいんです。そのための下半身を使った体重移動です。
練習方法②腕を振るために
今度は上半身についてです。投げるのは利き腕ですが、ポイントは利き腕とは反対の手です。
ここでは、右投げの説明をするので左手になります。
左手を投げる方向に真っすぐ伸ばします。(経験者は小指を空に向けると捻りが使えて尚よいです。)
そして、左手を引いて(かいて)から腕を振るイメージです。
バレーボールのスパイクを打つときも、左手を真っすぐ伸ばしてから打ちます。それと一緒で、体のしくみを上手く使って大きく右腕が振れます。
難しかったら素人には左手を前に出すってことだけ教えてあげればOKです。
あくまで右腕を腕を振るための左手なので、右腕が振れないなら左手は意識しない方がいいです。
理屈を説明すると
人間の体は左右が対になっています。
左手を横に上げるとそのまま倒れる人はいませんよね?
左手を上げると右手は自然と下がり、バランスを取ります。
左手を前に出すと狙いが定まるだけでなく、バランスを取るため重心が後ろに移動します。勢いよく投げるためのいわゆるタメってやつです。
そして、左右は対なので、左手を引く(かく)と自然と右腕が前に出てきますね。
その勢いを利用して腕を振れば、よりボールに大きな力を伝えることができます。
よく、「肘を上げて、上から腕を振り下ろしなさい」と指導しますが、左手が前に出ている時はプロ野球選手でも肘は下がっています。左手がしっかり引かれた時に右の肘が自然に上がってくるという体のしくみに沿った動きをイメージして考えていくのがよいと思います。
タコのようにくねくね、しなやかをイメージして自然体な動きを身につけよう!
①②を踏まえた おてがる練習方法
最後におススメな練習として、叩きつけキャッチボールを紹介します。
思い切り地面にボールを叩きつけてどれだけ跳ねさせられるかを競っても楽しいし、
遠投するわけではないので肩肘を壊しません。
下に投げるので球持ちが良くなり、上から投げおろすフォームが身につきます。
遠い距離を投げようとするとプロ野球選手でも力んで余分な力が入りフォームが乱れるので、素人程近い距離で練習することをおススメします。
野球部の練習では、叩きつけてバウンドさせたボールを相手がショートバウンドで取る練習を兼ねれば、とても質の高いキャッチボールができます。
キャッチボールが難しい人は、壁当てのし合いっこでも楽しいです。これなら一人でもできるし、たくさん数を投げることができます。たくさん投げれば勝手にうまくなっていきます。
まとめ
いい球を投げるためには、ボールに大きな力を伝える。
そのために、力強く腕を振る。
そのために、下半身を使って勢いをつける。
この原理に基づいていればなんでもいい!
よって
ピッチャーみたいにカッコよさを求めた足を高く上げて投げる投手投げは難しいからおススメしない。
キャッチボール初心者は是非
バウンドキャッチボールから
野球の指導、草野球のお誘い、技術に関する質問
扱って欲しいテーマ、直接の野球教室など
何でもご相談ください!